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氷山の一角

ごく最近の仕事のご紹介です。独立行政法人 日本学術振興会さまが主催の教育プログラム、「ひらめき☆ときめきサイエンス」事業のキャラクターデザインを担当させていただきました。
キャラクターデザインは前述の日記のとおりその事業や団体の顔となるもので、見た目以上に大変な業務です。
今回は少しその制作のプロセスに触れてみます。

デザイン業務において、答え(最終デザイン案)は一つではありません。
クライアントの数だけ課題があり、デザイナーの数だけ解答があるとすれば、答えは幾万通りもあるわけです。最終的に選ばれたデザイン案は氷山の一角とも言えます。

デザイナーはその解答に偏りがないよう幾通りもの方向性(コンセプト)を提案しつつデザインを起こしていきます。その水面下の氷山がこちらです。
キャラクターデザインの草案
これは社内ミーティングのブレインストーミング時に提出された100枚のラフ案です。
アイデアを出すときに大切なのは、いかに違う切り口が出せるかどうかだと思います。
男性の場合、いつもの自分の考え方で案出ししてしまうと、どうしても線が堅くなってしまったり、20案くらいで手が止まったり(そのうち10案くらいはどれも似かよったり)します。
ときに担当者さまが女性の場合だったりすると「もっとカワイく!」なんてこともよくあるわけです。
そこでデザイナーは普段見ない女性誌に目を通してみたり、子供向けの番組などをチェックしてみたりして、自分を性別も年齢も違う視点に置き換えなければいけません。
気持ちが変わると考え方も変わる。そんなときに出てくるものが別の切り口になったりするわけです。

膨大なラフ案だけを見ると少しうんざりすると思うかもしれませんが、これがデザイナーにとってはいい「脳トレ」なのかもしれません。いつもと違った視点で物事を観察することはどんな仕事にも共通する大切なことだからです。
私たちは一つひとつの仕事の中で自分をChangeしていく気持ちと、そんな新しい切り口の発見にChallengeする気持ちを忘れず制作に臨んでおります。


ちなみにその最終デザインがこちらです。

ひらめき☆ときめきサインエスの新キャラクター
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2009-04-08